drop a line to

TERAYAMA Shizumi/ 10月 23, 2015/ 英語/ 0 comments

英語
: Please drop me a line.
: I”ll drop you a line as soon as I get to London.

拝啓

天高く馬肥ゆる秋、ますますご壮健のことと拝察いたします。
…と、いいたいところではありますが
きっと責任感の強い君のことだから
いつものように仕事に追われ、慌ただしい毎日を送っているのでしょう。

食事は取っていますか?睡眠は足りていますか?
なにより、心に栄養は届いていますか?

先日、君から届いたメールの一言がずっと引っかかっています。
そしてその一言に対して、
応えることができない自分の不甲斐なさに、悔しい思いでいっぱいです。

あるいは君に対して、僕が個人的で主観的な立場にいる以上
その想いが強ければ強いほど、言葉は力を失っていくのかもしれません。
なぜなら、僕も君もその場しのぎの優しさなんて必要としていないことを
嫌というほど解かっているからです。

随分と長い前置きとなってしまいました。
今日、僕がこうして筆を取っている理由はほかでもありません。
改めまして、お誕生日おめでとうございます。

またこうして無事に新しい1年を迎えられたこと。
君と、君を包むすべてのものに感謝の意を捧げます。

壮年期もいよいよ後半に差しかかり
僕たちは、決して若いという世代ではなくなってきました。

もちろん、ここで言う若いとは
社会的通念に照らし合わせてという意味です。

けれど僕は思うのです。
若さゆえの特権があるとするならば
僕たちの世代には、僕たちの世代なりの特権があるのではないかと。

勢いだけで乗り切る時期は過ぎました。
その代わり、若い頃にはなかった経験値というものがあります。
経験値が、人間という器の深みを増してくれるのだと思うのです。

上の世代の人たちから見れば
僕たちの経験値なんてたかが知れているのかもしれません。
まだまだ、ひよっ子だと言われるかもしれません。

それでも、ひよっ子ににはひよっ子にしかない深みがあって
今だからこそ味わうことのできる楽しさがあるのではないでしょうか。

つまり、僕が言いたいことは
若者だろうが年上だろうが、他人と比較すること自体に意味はなく
僕たちは僕たちなりに、毎日を精一杯生きているし
そういった営みを積み重ねていくことで
また、新しい1日を迎えることができるのではないかということです。

僕は君のことを台風にたとえたことがあります。
君を想う時、あらがいようのない衝動が込み上げてくるけれど
なぎ倒される感覚は、決して悪いものではないと。
それくらい影響力を持っていると。

では、僕は君に対して一体何ができるのだろうと考えます。
台風のような、強烈なインパクトを与えることはできないかもしれません。

むしろ君のために何かを行動するのではなく
ただ君と共感することができたなら
それはとても素敵なことだと思っています。

誰かの言葉にありましたが
二人で見つめ合うのではなく、同じ方向を一緒に見つめる。

そっと手を握って、君の温もりを感じながら同じ方向を見つめる。
共感しあった二つの魂が呼び合う時
やがてそれは共鳴し、僕と君だけのハーモーニーを奏でるでしょう。

心も静まる好季節、日毎に寒くなりますが、風邪など引かれませんように。
そして1年後もまた、ありがとうと言えますように。

同じ空の下で。

かしこ

本日を持ちまして、カテゴリー「英語」が最終回となります。
全145回に渡ってお送りしてきた、熟語の数々。
英語を翻訳し、そこからさらにイメージを広げるという作業は
時に困難ではありましたが、総じてよい頭の運動になったと思っています。

書き終えた、文章は作家の手元を離れて、あとは読者に委ねるだけ。
というのが、僕の言葉に対する基本的スタンスです。
少しでもみな様のどこかに触れてくれることを願います。

言葉の旅シリーズ、新企画も用意しておりますので
引き続き、お付き合い頂けたら幸いです。


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