うどん屋(うどんや)

TERAYAMA Shizumi/ 8月 17, 2012/ 落語/ 0 comments

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昔を懐かしんで、在りし日に思いを馳せる。

たとえば駄菓子屋。
今では駄菓子専門店なるものができて
今どきの子どもたち用に駄菓子が売られている。

でも本来の駄菓子屋はそんなお洒落なお店ではなかった。
百円玉1枚を握りしめ、近所の駄菓子屋に飛び込めば
そこは子どもにとってのワンダーランド。
今日は何を買おうかと、狭いお店の中を行ったり来たり。

店番は、年老いたいかついおばちゃんが一人。
こちらが悪さをしないように、じっと眺めている。

ほとんどの駄菓子が、10円や20円だから
とにかく質より量を選択した。
そして余ったお金で、くじ付きのガムや、糸引きゲームに挑戦する。

戦利品を手に入れたら、近所の公園へ行き
ブランコに揺られながら、駄菓子をほおばる。

お腹が満たされれば、遊具で一通り遊び回って
あとは缶けりだとか、盗人探偵(どろけい)が始まり
気がつくと、泥んこまみれになって、陽が暮れてそこで解散。

すりきず、打撲、あざ、うちみ、そんなものはざらだった。

それから30年。
子どもを取り巻く環境は一変した。

駄菓子屋は、軒並み姿を消し、公園で遊ぶ子どもの数も激減した。
デジタル世代の子どもたちは
クーラーのきいた部屋で、日焼けすることなく夏休みを過ごすことができる。
(そういえば、皮がむけかかった子どもって最近見かけない)

なんてね。

だから僕らの時代の方がよかった、と安直に答えを出したのではつまらない。
時代を表す文化は、その時々で違うものだから
僕らの世代には僕ら世代なりの、今の世代には今の世代なりの
楽しみ方というものがあります。

古き良き時代を懐かしむというものは
結局のところ、自分の中の美化された思い出に浸るということだと思うのです。

「ALWAYS 三丁目の夕日」がヒットした原因は
娯楽作品として秀逸ということもありますが
やっぱり当時を生きた人々の多くが、内容に共感したからではないでしょうか。

懐かしのヒットソング系の番組が支持を受けているのは
そこに自分の青春を重ねてしまうから。

僕らにとって、未だにキン肉マンやキャプテン翼がヒーローであるように
親の世代には親の世代のヒーローがいるのだろし
今の子どもたちにだって、あこがれの存在はきっといます。

そしてどの世代も
なんだかんだ言って、自分たちの世代が一番よかったと思っているのです。

余談ながら
時代を反映するものが文化であるならば
一過性のものもあれば、語り継がれている文化というものもあります。

「ホンモノ」はきちんと生き残るというやつですね。


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